日本の食糧基地とも呼ばれる北海道は、稲作において毎年新潟県と1,2位を争いますが、お米の味については評価が低く、味の悪いお米とされていました。 お米の粒が良いものを1等米としますが、北海道では全国平均の半分以下、安くブレンドして売るしか北海道米は消費できませんでした。しかしこれは、1980年までのことです。
1980年から「優良米の早期開発試験」を開始、「ゆきひかり」「きらら397」「ほしのゆめ」「ななつぼし」など、着実に食味を向上させます。28年間で実に23品種もの開発・育成がされました。
新しい品種を試すには早く育てることが重要です。そこで当時としては一般的ではない「葯培養(やくばいよう)」という育種を始めました。これが後の低アミロース米を選抜するのに活用されます。今では早く育てるのに世代促進栽培と葯培養が使われていますが、北海道は早くにこの方法を取り入れたことが分かります。
こうした努力が実り、平成22年度より「ななつぼし」「ゆめぴりか」が特Aランクの評価を得ることができました。
参考文献:財団法人 日本穀物検定協会 特Aへの道&米の消費拡大方策